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建築物のエネルギー管理

今までの省エネルギー法では、ビルのオーナーやテナントのユーザーには、エネルギー使用量の報告や削減などの義務は課せられておらず指定外でした。平成22年に改正、省エネルギー法の施行によりビルのオーナーやテナントユーザーも、エネルギー使用量の報告や削減が義務付けられるなど様々な規則が強化されました。ビル・建物において空調設備やエレベーター・エスカレーターなどの昇降設備などエネルギーを豊富に使う設備がありそれぞれに対してエネルギー管理が注目されていいます。

 

省エネルギー法におけるエネルギーとは

エネルギーとは、一般的にはすべての燃料、熱、電気を指して用いられる言葉ですが、省エネ法におけるエネルギーとは、以下に示す燃料、熱、電気を対象としています。
廃棄物からの回収エネルギーや風力、太陽光等の非化石エネルギーは対象となりません。

燃 料

●原油及び揮発油(ガソリン)、重油、その他石油製品(ナフサ、灯油、軽油、石油アスファルト、
石油コークス、石油ガス)
●可燃性天然ガス
●石炭及びコークス、その他石炭製品(コールタール、コークス炉ガス、高炉ガス、転炉ガス)
であって、燃焼その他の用途(燃料電池による発電)に供するもの

●上記に示す燃料を熱源とする熱(蒸気、温水、冷水等)
対象とならないもの:太陽熱及び地熱等、上記の燃料を熱源としない熱であることが特定できる場合の熱

電気

●上記に示す燃料を起源とする電気
対象とならないもの:太陽光発電、風力発電、廃棄物発電等、上記燃料を起源としない電気であることが特定できる場合の電気

※省エネ効果算定のためには全てのエネルギー使用量を原油換算方法を用いて表示します。

>>原油換算方法用エクセルエクセル

● 次のような建物が対象になります

2000u以上の建築物

●第一種特定建築物の省エネ措置の維持保全状況を所管行政庁に定期報告
●維持保全状況が著しく不十分な場合→ 国交省により勧告

300u以上の建築物

●第二種特定建築物(住宅を除く)の省エネ措置の維持保全状況を所管行政庁に定期報告
●維持保全状況が著しく不十分な場合→ 国交省により勧告

 

● エネルギー消費構造

※一般的なオフィスビルにおける消費構造です

エネルギー消費先区分 主なエネルギー消費機器
項 目 細 目
熱 源 熱源本体 冷凍機、冷温水機、ボイラ、他
補機動力 冷却水ポンプ、冷却塔、※冷温水1次ポンプ他
熱搬送 水搬送 ※冷温水2次ポンプ
空気搬送 空調機、ファンコイルユニット、他
給 湯 熱源本体 ボイラ、循環ポンプ、電気温水器、他
照明・コンセント 照 明 照明器具
コンセント 事務機器、他
動 力 換 気 駐車場ファン、他
給排水 揚水ポンプ、他
昇降機 エレベータ、エスカレータ、他
その他 その他 トランス損失、店舗動力、他

※冷温水一次ポンプ: 冷温水を作る機械(冷温水発生器等)から冷温水ヘッダー(管よせ)まで冷温水を送るポンプ。

冷温水二次ポンプ: ヘッダーから空調機、「ファンコイル」等の負荷に冷温水を送るポンプ。

 

 

エネルギー使用量を把握する際の留意点

テナントビルにおけるテナント専用部分は、オーナー側のみ、または、テナント側のみの努力だけでは省エネルギーにつながらない場合が多くあります。省エネルギーの一層の推進のため、オーナー・テナント双方が協力してエネルギー管理を行っていくことが望まれています。。

●テナントはエネルギー管理権原が存在しないテナント専用部のエネルギー(例:空調や照明にかかるエネルギー)も含めて報告が必要です。
●オーナーは、テナントに対し、テナント専用部のエネルギー使用量について可能な範囲で情報提供することが必要です(判断基準にも規定)。
●テナントは、実測値を報告することが困難な場合には、推計値で報告することも可能です。
●推計値を算出する際の推計手法は、事業者がその状況に応じ、適切かつ合理的な手法を選択することが求められます。

オーナーは「@A」を報告、テナントAは「@」を報告( はオーナーからテナントに情報提供)、テナントBは「A 」を報告( はオーナーからテナントに情報提供)

 

● 定期報告項目とその内容

外壁、窓等の維持保全

・室の配置
・外壁、窓等の保全
・窓の清掃等
・日射遮蔽装置の保全

窓等の開口部における断熱性能、日射遮蔽性能、気密性能(隙間風)、外壁や屋根部分の断熱性能)の劣化が生じると想定した適正な省エネルギー性能が維持できないおそれがあるので、定期的な維持保全により、それらの性能を維持することが求められています。
※第2種特定建築物(300u以上2,000u未満)は、これらの項目の報告が必要とされていません。

 

空気調和設備の維持保全

・熱源機器の台数制御
・蓄熱空調システムにおける熱源機器の作動
・冷温水の変流量制御
・空気調和機の変風量制御
・予冷・予熱時外気シャットオフ制御
・最小外気負荷制御
・ヒートポンプ方式の空調機

空調設備に係る主な省エネルギー手法としては、熱源の台数制御システム、変流量システム、配管系統の保温などがあります。
経年劣化等によってこれらのシステムの本来の機能が発揮されなくなる可能性があります。
適正な維持保全によってその機能を維持する必要があり、その維持保全基準が定められています。
建物の大小や用途などによって管理形態も様々であることから、維持保全基準は通常の建物で容易に行える内容とされています。

 

空気調和設備以外の換気設備の維持保全

・送風機のフィルター
・ダンパーの作動
・送風機の制御

換気設備を設置する目的は室内空気の浄化(臭気、塵挨、有害物質の除去など)、熱の除去、酸素の供給、湿気の除去などですが、適正な維持保全を行わないと、必要な換気量を確保することなく無駄な搬送エネルギーを消費することとなります。
従って、換気設備に係わるエネルギー消費を適正に維持するため、その維持保全基準を定められています。

 

照明設備の維持保全

・照明環境の維持
・制御方法の作動状況

照明設備の維持保全の作業は、第1に、照明環境の点検であり、測定やビル内のアンケート等により設計時に想定した照度等の環境水準が維持されているか否かの調査が必要とされています。
第2は、照明設備の点検であり、メーター確認やコントローラ操作等により機器が正常に運転されているか否かの調査が必要とされています。省エネ法の関連から、エネルギー消費に係わる項目に限定した維持保全基準を定められています。

 

給湯設備の維持保全

・システムの省エネ性
・熱源機器の作動
・熱源機器の断熱・保温
・配管系統の保温
・配管系統の循環ポンプ
・貯湯槽の温度設定
・貯湯槽の断熱・保温
・太陽熱システム

給湯設備は、使用者の湯使用に伴う湯を供給する設備であり、主として、水を湯に昇温させるための加熱にエネルギーを消費します。その熱源機器でつくられた湯を使用場所(給湯栓)まで配管システム(系統)で搬送しますが、湯は周囲温度より高いことから、熱損失が生じます。この熱損失をできるだけ少なくすることで効果的な断熱・保温を講じることが省エネルギーにつながります。

 

昇降機の維持保全

・昇降機設備の点検

エレベーターやエスカレーターは建物の縦の交通機関として、長期間にわたって使用されます。その中でも、特にモーターなどの動力部分は重要な機器の一つです。安全にかつ効率よく運転し、省エネ効果を得るためにはモーターなどの動力部分が適切に保守されていることが重要とされています。

 

● 省エネ法の届出と定期報告の様式等ダウンロード

新様式(平成22年4月1日以降)

>>届 出 書(第1号様式)docワード

>>変更届出書(第2号様式) docワード

>>定期報告書(第3号様式) docワード

>>Excel2003(第1〜3号様式)excelエクセル

>>届出に必要な書類および添付図書 pdf

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