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マンション管理組合のための会計学

個別問題

管理費滞納は会計のみならず資産的価値の維持にも支障をきたします。

管理組合の管理費は必要諸経費に基づき算定したものを総戸数(総専有面積)で割って算出しているものでぎりぎりの予算編成になります。元々余裕をもった算出ではないため滞納が発生すると管理組合の運営に重大な影響を与えてしまいます。

しかしながら、一次的には管理会社が督促業務を行ってくれるのですが、それでも滞納管理費等の回収に至らない場合、最終的には管理組合自身が回収を実行しなければなりません。

 

滞納の種類には、初期滞納者(支払期日を過ぎて、次の支払期日が到来していない)、中期滞納者(3ヶ月分まで)、長期滞納者(4ヶ月以上)に分けられます。

 

一般的な回収手順

1.手紙による督促

2.電話による督促

3.訪問による督促

4.内容証明郵便による督促

5.民事調停

6.支払督促(簡易裁判所)

7.小額訴訟(簡易裁判所)

8.通常訴訟

9.最後は競売請求訴訟

支払が遅れている組合員がいないかをチェックします。
そして、いつ回収できるかを検討します。
督促・回収について管理会社から適切なアドバイスが得られてない場合には管理見積.comで管理会社変更を検討しましょう。

 

回収できなかった場合、雑損失に計上する

会計的には、滞納管理費等が回収できそうにない場合には、未収金(未収入金)をいつまでも賃借対照表に計上しておかずに雑損失に振り替える処理が必要です。

 

取 引 借  方 貸  方
区分 科目 金 額 区分 科目 金 額

組合員滞納

管理費等を振替

管理 雑損失 500,000 管理 未収金 500,00
修繕 雑損失 350,000 修繕 未収金 350,00

 

 

大規模修繕工事について

@固定資産なのか、修繕費なのか。

管理組合は、修繕工事の実施に関する業務を行うのみのため、管理組合の会計上、固定資産として計上することは妥当ではないと考えられています。

 

A完了するまでは前払金に計上する

工事が完了して、不具合もなく、引渡しを受けるまでは、工事代金の前払いのため、修繕費には計上しません。このため、引渡しを受ける前に、決算日が到来した場合には前払い金が賃借対照表の資産として計上される。

 

取  引 借  方 貸  方
区分 科目 金  額 区分 科目 金  額
@ 工事の着手金を支払い 修繕 前払金 1,000,000 修繕 現金 1,000,000
A 工事の中間金を支払い 修繕 前払金 1,000,000 修繕 現金 1,000,000
B 工事の残金を支払い 修繕 修繕費 3,000,000 修繕 現金 1,000,000
修繕 前払金 2,000,000

 

 

B工事代金をお金を借りて払う場合

次に、工事代金を修繕積立金だけではなく、金融関係からお金を借りて支払った場合。

 

取  引 借  方 貸  方
区分 科目 金  額 区分 科目 金  額
@ 借入金が入金 修繕 預金 2,000,000 修繕

長期借

入金

2,000,000
A 元本・利息を支払い 修繕

長期借

入金

400,000 修繕 預金 401,000
修繕

支払

利息

1,000

 

 

C備品類を購入した場合

理事会などの議事録作成や帳簿を電子化するにあたり、パソコンやプリンターを購入するケースも多々あると思いますが、こうした備品類については、一定金額以上の価格であれば固定資産に計上することが適切です。

 

マンション竣工後、管理組合の資金により駐車場設備を取得したような場合には金額的重要性が高い資産が存在することになると思われます。

これらの備品については、固定資産台帳を作成して、取得年月日、品名・数量、取得価格、耐用年数、設置場所を記載して管理することが望まれる。